1990年代の名作エロゲ レビューまとめ | |
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ミステリ | |
☆☆☆「EVE burst error(1995)」シーズウェア ※15禁 | |
菅野ひろゆき(剣乃ゆきひろ)の代表作。 まず注意しておかないといけないのは、本作は1997年に発売されたセガサターン版をWindowsに移植したもの…つまり、R指定作品(15禁)だということです。 当然エロは薄いですが、シナリオは見事の一言。いわゆるコマンド総当たり式の一本道なストーリーですが、マルチサイト方式を採用しているので物足りなさはありません。主人公2人のキャラも最高。 90年代の香り漂うキャラデザ、アニメでお馴染みの豪華な声優陣、全てが超一級のクオリティでした。全編通して漂うハードボイルドテイストなんて、一般作品含めても滅多にお目にかかれないレベル。 システムこそ古臭いですが、その不便さすらも魅力的に感じさせる…まるで高価なアンティークのような、そんな作品でした。 2016年に「EVE burst error A」というタイトルで18禁リメイクされてますが、原画や声優が変更されてるので注意。PS2版やPSP版も同様。やはり、このサターン版が最高だと思います。 「ADAM」や「EVE ZERO」等、続編らしき作品も多数出てますが、これらはライターが菅野ひろゆきじゃないので微妙。この時期の菅野作品では、1994年発売の「DESIRE」も面白かったですね。 他では「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」も至る所で神作扱いされてます。WIN版が収録されてる「エルフ大人の缶詰」がプレミアついてて長らく入手困難でしたが、現在はFANZAで購入可能に。 |
ダウンロード版 |
ダウンロード版 | |
◎「野々村病院の人々(1994)」シルキーズ | |
蛭田昌人。エロゲ黄金期を支えた希代のゲームデザイナーであり、シナリオライター。 本作はFANZAで体験版がダウンロードできるので、彼に興味がある人はまずこれをプレイしてみてほしい。冒頭をちょっと読んだだけでも、そのセンスがうかがえると思います。 昨今氾濫するラノベ的な文章と違い、落ち着いた大人の文章。何より主人公である私立探偵・海原琢磨呂のキャラクターが素晴らしい。古典の名作として、今でもオススメできる一本です。 ただ、推理アドベンチャーとありますが謎解き要素は薄く、エッチシーンも少ないので、フラグ管理の妙と主人公の言動を楽しむ作品といえるかもしれません。 | ダウンロード版 |
◎「DE・JA(1990) DE・JA2(1992)」エルフ | |
2004年発売のリメイク&マルチパック版。 この作品、実は名前も聞いたことなかったんですが、こちらのインタビュー記事で67歳のエロゲーメーカー社長・Hal氏がお気に入りに挙げてて興味を持ちました。 コマンド選択型の古臭いシステムは少し面倒なんですが、各キャラクターや考古学をテーマにしたストーリーが小気味よく、思わず没頭してしまった。蛭田昌人、初期の傑作かと。 1・2セットでボリュームもかなりあり、個人的に好みのシナリオということで、評価はちょっと高め。こういう作品って絶滅しちゃったのかなぁ…まさに「古き良き」といったエロゲですね。 | ダウンロード版 |
サスペンス | |
○「遺作(1995) 臭作(1998) 鬼作(2001)」エルフ | |
世の雌共を脅迫し、陵辱し、調教し尽くす「鬼畜道」を追求する伊頭家三部作。 おやぢシリーズとも呼ばれてますが、こんな汚いオヤジをパッケージに起用するなんて、昔のメーカーは度胸があったんですね。 「遺作」は後の2作品とはまったく異なり、閉じこめられた旧校舎から逃げ出すために、校内を探索してアイテムを集めていく脱出系作品で、ゲームとしては一番私好みでした。 今見ると、シナリオも謎解きも単純すぎる部分はありますが、敵である遺作に仲間がさらわれないよう、各キャラの行動を把握し先回りしていく感覚は、ちょっと面白い。 「臭作」と「鬼作」はスケジュール管理によって脅迫材料を集めていく作品。いかに効率良く行動し、1周で全ての肉壺を味わい尽くすか…蛭田昌人の代名詞でもある、お得意のフラグ管理が光ってます。 最初は陵辱物だし好みじゃないかなぁと思ってたんですが、特に「臭作」の裏ルートは絶品。鬼畜は鬼畜でも、ただの鬼畜では終わらない伊頭家の美学。陵辱が苦手な私でも、非常に楽しめました。 あと、「鬼作」では人間椅子というバンドがリリースしてる「芋虫」って曲をエンディングテーマに起用してるんですが、これが名曲。これ以上ないくらい作品世界に合ってて、良かった。 陵辱好きなら、一度はプレイしても損はないシリーズだと思います。 | ダウンロード版 |
ダウンロード版 | |
○「el(エル)(1991)」エルフ | |
2000年発売のリメイク版。内容は割と王道のSF&サイコサスペンスで、画面内をクリックして進めるレトロなシステムは面倒でもあり懐かしくもあり…ただ、ストーリーが短すぎるのが残念でした。 とはいえ、やっぱりこの時期のエルフはCGやら声やら、細部まで異様にクオリティが高くて感心してしまう。 死体のCGがなかなかのグロさで、そこが一番の見所かな。ラストの展開は、あんまりっちゃ、あんまり。 また、同時期にリメイクされた「BE-YOND」も、一昔前の良質なSFコメディといった感じで、プレイしてて「天地無用」を思い出しました。ほのぼの出来る良作。 | ダウンロード版 |
△「河原崎家の一族(1993)」シルキーズ | |
うーん…雰囲気は良いんですけど、さすがに今プレイすると、後の「野々村病院の人々」や伊頭家シリーズといった陵辱系作品のための「プロトタイプ」という印象しか持てない。 とにかくストーリーが短すぎて物足りないし、主人公含めて各キャラクターの魅力も乏しい。分岐は複雑で、そこそこやりごたえはありましたが、今あえてプレイする価値があるかと言われると、微妙。 あと、伊頭家シリーズでもそうなんですけど、「剃毛」が凄い変態行為みたいに描かれてて、何だか時代を感じてしまう。 そんなの普通のプレイとまでは言わないけど、泣き叫ばれても困っちゃう感じ。 | ダウンロード版 |
伝奇 | |
○「痕 −きずあと−(1996)」Leaf | |
2009年発売のリメイク版。伝奇物ということで割と管理人好みの内容でしたが、シナリオの短さがどうにも…。 この年代だと仕方ないことですが、最近の作品と比べると、どうしてもショボイと感じてしまう。 実質2日間の話なので展開に乏しく、盛り上がりに欠ける部分は否めない。ヒロインも悪くないんですけど、全員定番のキャラ付けしか施されておらず、今プレイしても新鮮さは感じられなかった。 また、このリメイク版には前作である「雫」も同梱されてて、ちょっとお得。ただ、こちらも狂気をテーマにした内容自体は悪くないんですが、やはり話が短すぎるのが残念でした。 | |
△「アトラク=ナクア(1997)」アリスソフト | |
元々は「アリスの館4・5・6」に収録されていたにもかかわらず、人気が出たため単品でも発売された本作。 内容は少女漫画チックな伝奇物という感じで、繊細なテキストと、ゴシックホラー的な雰囲気が良かった。 ただ、選択肢によって途中の展開に変化はあるんですが、エンディングが基本的に1つしかないので、物足りなさが残る。ラストにどんでん返しが待ってますが、印象に残るほどではないかな。 当時の良作ではあるんだろうけど、今プレイするのは厳しいかもしれない。ちなみに、タイトルの「アトラク=ナクア」は、クトゥルフ神話に登場する蜘蛛の神様の名前だそうです。 | |
恋愛ADV | |
☆「同級生2(1995)」エルフ | |
エロゲ界のスーパーマリオとも言える、古典中の古典。登場するキャラクターは皆、現在活躍している全ての萌えキャラたちの共通のご先祖さまに当たる気がします。 1992年に発売された初代「同級生」は恋愛SLGの草分け的存在であり、エルフを業界の頂点に押し上げた伝説的作品。この時期から、蛭田昌人が引退するまでのエルフ作品の質の高さは凄かった。 今プレイするんであれば、やはり「同級生2」が定番だと思います。これだけの名作にも関わらず、現在シリーズが続いてないのは本当に残念。 1996年に発売された「下級生」もハマりましたね。ゲームとして、本当によく出来てる。 | ダウンロード版 |
◎「加奈〜いもうと〜(1999)」ディーオー | |
田中ロミオ(山田一)のデビュー作ということで、いろんな場所で泣けると言われてるのを見てますから、私の中でかなりハードルが上がってたとは思うんですが…それでも泣けた。 まあ、あまり好みの泣かされ方ではないというか、ちょっと定番すぎる手法だとは思うんですけどね。設定の時点で先も読めるし、ストーリー的に今ではもう使い古された展開なのは否めない。 ただ、こういうのが苦手な私でもウルッときたくらいなので、泣きゲー好きにはかなりオススメ出来る作品だと思います。 妹ゲーとしても絶品。ボリュームも短くまとまってて丁度よかったです。 |
ダウンロード版 |
○「Kanon(1999) AIR(2000)」Key | |
いわずとしれた、Keyの出世作。発売から10年以上経って、今さら感想を書くのも恥ずかしいレベルの作品ですが、いや、面白かったです。当時、一世風靡したのも頷ける内容でした。 「To Heart」や「とらいあんぐるハート」の正統進化というか、萌えゲーの初期における1つの到達点だったのかなって感じ。 両作とも世代的にストライクだったはずなのに、何故、あの頃の自分はやらなかったのか…。 各ヒロインのキャラや日常シーンは他の萌えゲーと大差ないんですが、ルート突入後の盛り上げ方や、珠玉の音楽を用いた演出は見事。 ただ、両作に言えることですが、ヒロインの言動にはかなり違和感を感じるかと。「Kanon」のあゆなんかは、それに納得いく理由が用意されてるから、まだいいんですが。 他のヒロインも全員、小2くらいの無垢さしか持ち合わせておらず、そこはかとない狂気すら感じてしまいました。その辺を受け入れられるかどうかで、評価は大きく変わってきそう。 個人的には、ストーリーがシンプルな「Kanon」のほうがオススメ。「AIR」は難解とは言わないけど、ちょっと狙いすぎかも。 | |
○「To Heart(1997)」Leaf | |
幼なじみにお嬢様、関西弁少女に格闘少女、果てはメイドロボまで…今ではハードルが上がりすぎて、出すのに勇気がいるようなテンプレキャラをこれでもかと詰め込んだ、名作学園ADV。 こうしたラノベテイストのエロゲとしては、ほぼ元祖なんじゃないですかね。今見ると総じて無難ではあるけれども、面白かった。シンプルなプロットながら、読ませるテキストが心地良い。 特に、一時は萌えの代名詞ともなったドジっ娘メイドロボ・マルチのキャラクターは秀逸でした。音楽もレベル高い。 PSやPSPで出された全年齢版には声が付いてるのに、18禁版には声がないのが残念。 | |
△「とらいあんぐるハート(1998)」ジャニス | |
これも萌え黎明期を代表する作品だと思うんですが…どうも上記の作品に比べると、テキストに魅力が感じられなかった。選択肢がやたら多くて、冗長な印象も拭えない。 当時プレイしてれば、また違ったんでしょうが、キャラやシステムも古臭くて、今やるにはちょっと厳しいかな。少なくとも、私には合いませんでした。 まったりとした作品世界に浸れる人向けだと思います。ファンディスク収録の「魔法少女リリカルなのは」のほうがアニメ化されたりして有名かも。 |
ダウンロード版 |
ゲーム性重視 | |
☆☆☆「鬼畜王ランス(1996)」アリスソフト | |
コンシューマーを含めたとしても、90年代を代表する「ゲーム」の1つに数えられるだろう超大型戦略SLG。 配布フリー宣言済みなので、アリスソフトアーカイブズさんでダウンロード可能。何と、タダです。 これは正史ではなく、いわゆる「if」作品。ルートによってランスが魔王になるなど、ランス世界の設定を全て詰め込んで作られており、ある意味この作品でランスシリーズは一度完結している。 古い作品ですので、プレイする際はこちらのサイトを参考に。シリーズを語る上では欠かせない、エロゲー史上不朽の名作。他にもいろいろ配布されてますが、まずはコレから遊び倒しましょう。 また、初期のシリーズは「ランス01」「ランス02」「ランス03」とリメイク済み。 「ランス4」だけはリメイクされていませんでしたが、2023年に修正版が無料公開されました。 あと現在、公式サイトで「ランス1」「ランス2」のダイジェスト版を配布中。手軽にレトロゲームに触れられる機会なので、興味のある方はダウンロードしてみてはどうでしょうか。 | フリーウェア版 |
ダウンロード版 | |
◎「WORDS WORTH(1993)」エルフ | |
2004年発売のXP対応版。FPS的な3DアクションRPGなんですが、とにかくストーリーが秀逸でした。 王道ジュブナイルというか、テーマの1つである少年から大人への成長が上手く描けてた。セーブポイントの少なさ等、ファミコン世代には心地良い不便さも◎。 ただし、そこそこレベル上げしながらでないと先へ進めないのと、戦闘が基本的にクリック連打の単調なシステムなのが残念でした。 ラストのオチも、ちょっと物足りなさが残る。プレイするならジョイパッド推奨。 | ダウンロード版 |
○「ドラゴンナイト4(1994)」エルフ | |
2007年発売のリメイク版。「WORDS WORTH」同様、王道ファンタジー的なストーリーは良いんですが、SLG部分が淡泊すぎ。 難易度ノーマルでプレイしたんですが、力押しだけでどうにでもなる感じでした。マップも単純だし、全体的に戦略的要素が薄すぎる。 おまけに、シナリオ上ゲームを2周しなければならず…それがダルさに拍車をかけて、終盤はプレイが苦痛になってしまった。 やはりこの手のSLGでは、「ファイアーエムブレム」のように詰め将棋的なカタルシスを味わいたいですね。 シナリオやキャラが良かっただけに残念。非常にもったいない作品だと思います。 | ダウンロード版 |
エロ重視 | |
◎「GREEN 〜秋空のスクリーン〜(1999)」ジェリーフィッシュ | |
アニメを使ったエロゲとして、当時最高峰の評価を受けていた作品。今見るとさすがに古さは否めないですが、エロかったですね。 内容は映画研究会が舞台の青春物で、ストーリーも抜きゲとしてはそこそこ良かったように記憶してます。 とにかくエッチシーンだけでなく、普通のシーンでも良く動いてました。当時はいったい何度お世話になったことか…。 特に印象に残ってるのは、先生が中出しされた精液を腰をくねらせて外に搾り出すシーン。リメイクの話があった気がするけど、立ち消えになったのかな。 |
ダウンロード版 |
○「Natural 〜身も心も〜(1998)」F&C | |
F&C全盛期の名作調教SLG。調教と言っても「愛」がある感じですが。シーン回想がないなどシステムの古さはネックですが、ヒロインの声が抜群にエロく、今でも使えるんだから凄い。 パソコンを手に入れた2000年頃にハマった作品で、当時はエロゲーというもの自体が新鮮だったこともあって、猿のように抜いてたのをよく覚えてます。 「Natural〜DUO〜」ではメインヒロインが2人になり、ボリュームも倍増ですが、やはり「1」のほうが好きですね。 まあ、若い人におすすめしようとまでは思いませんが、今見ても十分良作だと思います。 |
ダウンロード版 |
△「DARCROWS(1999)」アリスソフト | |
ファンタジー世界を舞台にした、お姫様調教ゲーム。 間違いなく「90年代を代表する抜きゲ」の1つに数えられると思うんですが、やはり古さはどうしようもなく、今現在の実用は厳しいと言わざるを得ない。 陵辱系のシーンがほとんどだし、テキストも短いし、アゴが尖ってるし…何かとオススメしづらい部分が目立つ。ゲーム性もあるので、それなりに遊べますが、それだけと言えばそれだけ。 ただし、Hシーンの質量は当時としてはかなり革命的で、後の抜きゲの基準を大きく引き上げた作品ではあると思います。 この辺のコンセプトは「エスカレイヤー」や「ハルカ」に受け継がれてる感じですね。 |
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2011年02月12日|エロ回顧録
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